1867年に、当時ロシアの植民地化だったアラスカを、アメリカはわずか720万ドルで買い取りました。それは後から振り返れば超お買い得品で、なんとその20年後に金鉱が発見されてアラスカはゴールドラッシュに沸きました。今でも原油などの天然資源に恵まれているアラスカですが、アメリカが得たのはその美しい自然にも言えると思います。
アラスカは「ラストフロンティア(最後の辺境)」と呼ばれているほど手付かずの美しい自然が残されている地域です。中でも8月末から9月上旬にかけての『デナリ国立公園』は、山全体が紅葉に染まって息を呑む美しさ!
デナリ国立公園は、北米最高峰の「デナリ山」を含む国立公園で、なんと日本の四国よりも広い自然の宝庫です。僕はちょうど紅葉の時期に留学が終わる予定だったので、日本に帰国する前にアラスカに寄り、デナリ最奥のキャンプ場『ワンダー・レイク』でキャンプをしてきました。
まずは、アラスカ最大の都市アンカレッジから、こんなカッコいい鉄道に7時間半ほど揺られデナリ国立公園に向かいます。これぞ『世界の車窓から』!ですが、この日は天気が悪かったので途中から爆睡です…
公園の入口付近で一泊後、国立公園の中をバスに乗ってさらに6時間バスに揺られます。自然を最大限に残すため、四国よりも広いデナリ国立公園には道路は一本のみ。動物を驚かさないようにバスはゆっくり走っていきます。
デナリの紅葉は、日本のカエデのように高木が染まるのではなく、「ツンドラ」と呼ばれる寒冷地特有の大地に敷かれた植物が、一面真っ赤な絨毯のように赤く染まります。
長い長い一本道がひたすら続きます。
ついにキャンプ場に到着!!真っ赤なツンドラの中に、テント18張り分が作られています。ワンダーレイクはめちゃめちゃ人気なので、早い時は3ヶ月前くらいには空きがなくなってしまうようです。
▼こちらから予約出来ます。
http://www.reservedenali.com/camping-dining/camping-experience/wonder-lake-campground/
いや〜、たまらん。
テント場から少し歩くと湖があります。キャンプ場の名前は『ワンダー・レイク』ですが、テント場には湖はありません。
近くには、野生のベリーもたくさん生えています。
僕はこちらの黄色いテントを張りました。テント・寝袋・マット・バーナーはアンカレッジの『REI』というアウトドア用品店でレンタル。深夜のデナリはめちゃめちゃ寒く、マイナス20度対応の寝袋を借りて正解でした。しかし残念ながら、テントは犬の毛だらけで強烈な犬臭がしていました…
ちなみにキャンプ場近くには熊が出るため、食料や歯磨き粉など匂いのするものは全て専用の倉庫に入れるというのがルールです。テントに残しておくと、深夜に襲われる可能性ありとの事…!
赤いっ!!
テントから見えるデナリ(標高6194m)。本当に大きくて美しい。有名な冒険家、植村直己さんが命を落とした山でもあります。いつか登りたいですね。
翌朝には動物も見れました。熊です。こんなのがテント襲ってきたらヤバいですね。
鹿も、野生感たっぷりです。ちなみに誰かが動物を発見すると運転手はバスを止めてくれます。運が良ければムースも見れるという事でしたが、今回は残念ながら見れませんでした。
いや〜、本当に最高の時間でした。
ちなみにデナリでは、規定のキャンプ場ではなく、本当に手付かずの公園内部に入り散策やキャンプを楽しむ「バックカントリー」と言う楽しみ方もあります。かなりチャレンジングですが、これ以上の自然満喫は無いでしょう。いつかはバックカントリーをしにアラスカに戻ってきたい!
Sohta Yamaji
1985年生まれ、大阪出身。
約1年かけて世界を旅しています。
帰国しました!ブログ書きます!笑